にっしゃん

 

 

彼のことを宇宙人だという人がいる。ワタクシもそう思う。付き合って行けばそういう人なんだと思うが知らない人は絶対にそう思う。そうな言動が結構ありましたね~

そんなにっしゃんについて2000年頃に書いてたものがあります。

 

 ホームページを開設してまず皆がびっくりするのは釣行回数の多さ。特にクラブの仲間はまだ子供が小さいこともあってよくて週一の釣り。私はと いえば週2回の休みは必ず、へたすると半日休みを増やして月10回以上の釣行をこなしていただけに皆かなり釣行回数だけはうらやましかったようだ。そして これだけは人には負けないぞという思いがあった。しかしそれを覆す人物がいた、にっしゃんである。当時はよほどのことがない限り毎日中提にいた。しかも新婚さんであるにもかかわらずだ。とにかくその釣りに対する執念には脱帽だった。その彼の執念の結果が3/8のマダイ83センチにつながったのだと思う。夜 釣りでしかもひとりでたもいれしてゲットした

 

 

 以下 にっしゃんの釣行記より

3月5日(日)、午前中は堀岡に黒鯛狙いで釣行、ボーズ。

昼飯はクロさん、岡Pさん、masatoさん達とだべりながらたべる。

一時帰宅して呆れる嫁を説き伏せ(?)、夕方から再度赤灯台へ釣行。赤灯台先端に着くといつもの常連さんは一人だけで、その常連さんも海が荒れていて灯台の根元まで波を被るため、少し下がって竿出ししていた。

そのため、先端の海に向かって右斜め前の真鯛ベストポイントが空いている。

しばらく待っていると、波風もややおさまる気配を見せたので、

波を被るのを覚悟で右斜め前と正面の2本、竿出しすることにした。

 当日の仕掛け

 竿 磯竿5号

 リール 両軸ABU6000

 道糸 PE5号

 先糸 フロロ8号

 おもり 全遊動テンビン+30号

 ハリス フロロ8号

 針 真鯛針16号+ちもとケプラー補強

 エサ ユムシ ぶっこみ仕掛け

竿出しして時々波を被りながら待つこと2時間の午後7時15分、右斜め前の竿の先端が突然下方に突き刺さる大きなアタリ。ラインはフリーにしていなかったが、ドラグをやや緩めに調整しておいたため、

ジジジッと糸が急激に出ている。あわてて竿に飛びつき、戦闘開始。

前回64cmの時は今から思えば引きとしてはそう大したことなかったが、今回はそれをはるかに上回るモノ凄い引き。赤灯台は足元の矢板を越す ことがすべてなので、沖でしばらく疲れさせ、手前で一気に浮かせる作戦にしようなどと頭では考えるが、実際は遊ばせる余裕など全然なく、ちょっと油断する とこちらが海中に引き込まれそうで、時々オットットとかなりながら必死に腰を落とす。

少し巻いては糸が勝手にジジジッと出て行くことを十数回繰り返す。しかも海は荒れ模様、テトラの上でやり取りをしながら、頭から潮を被り、足元のタモが波にさらわれそうになるのを左足で必死に押さえつける。こ うしたやり取りを10分近く繰り返しただろうか、ようやく敵も最初の勢いがなくなってきたため、ここらで一気に寄せようとギリギリ巻くが、矢板近くになっ たところで再度大暴れ。左に走り、右に走りで、左の竿にオマツリしないか、矢板でラインが切れないかとヒヤヒヤする。やっとの思いでこれ以上巻けないとこ ろまで巻き、右足元先5~6mに白い魚体が浮いたことをヘッドライトで確認。デカイ!

でも体が重すぎて一旦空気を吸ってしまうと自分でも動きがとれないらしく、波間に横になっておとなしく漂っている。必死の思いで取り込みにかかる。

海が荒れ模様のため、上段テトラに乗っていても頭から潮を被るのに、3月の海の最下段テトラに降りて行くのはもうほとんど自殺行為。が、周囲には他 に誰もおらず、もうここまできたら覚悟を決めて降りるしかない。頭の上まで完全に水中に没すること数回、そのたびに海水を飲みそうになり、

引き波にさらわれそうになるのをテトラに必死でしがみつきながら、ラインをたぐる。1度、特別大きな波が来て、態勢を崩し、自らの体でタモの柄を折る。 が、必死で折れたタモの端をつかみ、魚体がテトラの割れ目に入ってないか、あわてて探す。魚体が大きすぎてテトラの割れ目に入らなかった。よかった!

この日のために改造した60cmのタモ枠にようやく魚体を納めた時は、ホッとするというより、むしろ本能的に、ぜえぜえ、やったぜーっ、て感じで、獲物をしとめた原始人に戻った気がしました。